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神戸の雇用状況を有効求人倍率と完全失業率から見てみましょう!

兵庫県及び神戸市の有効求人倍率は過去と比べても高い水準で推移しており、どちらの数字も記録的な高水準となっています。完全失業率を見ても兵庫県の数字は全国平均と比べて決して高くはなく、近畿地方では低い部類に入ります。

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雇用の現状

神戸の雇用

神戸市は150万を超える人口を誇る巨大都市です。
そしてそのことは、巨大な労働人口を抱えているということを意味しています。

 

つまり、それだけの雇用が存在しているというわけなのです。
ここでは、そんな神戸市の雇用の現状について取り上げていきたいと思います。

 

有効求人倍率から見た雇用の現状

 

まずは有効求人倍率の数字から神戸市の雇用の現状について見ていきたいと思います。

 

尚、有効求人倍率は各市町村単位で集計されたものと、各都道府県単位で集計されたものがあり、以下ではその両方の数字を紹介しています。

 

まず、兵庫県の有効求人倍率は過去10年のスパンで見ると、ほぼ一貫して上昇してきています。

 

今から10年前の平成20年度とリーマンショックの起こった平成21年度には下落しましたが、それ以降は順調に回復してきているのです。

 

次に、昨年度(平成29年)の神戸地域における有効求人倍率を見てみると、この年は1.41倍という数字を記録しています。

 

1.41倍と言われてもあまりピンとこないという方も多いでしょうが、この数字は昭和49年(1.58倍)以来の高い数値なのです。

 

また、直近の神戸地域における有効求人倍率を見てみると、平成30年4月の数字は1.43倍で依然高水準を維持しており、前月比でも0.13ポイント増加しています。

 

従って、神戸市の有効求人倍率は概して高水準で推移していると言うことができます。
続いて、兵庫県全体の有効求人倍率についても見てみましょう。
今年の6月末に兵庫労働局が発表した県内の有効求人倍率は、1.30倍となっています。

 

この数字についてもあまりピンとこない方がいると思いますが、こちらも神戸市と同様に実はかなり高い水準となっています。

 

具体的に言うと、兵庫県で有効求人倍率が1.30倍を超えたのは何と43年ぶりのことなのです。
その中でも、特に顕著なのが新規求人数の増加です。

 

兵庫県全体の新規求人数は前年同月比で7%増えて3万2766人となり、21ヶ月連続で前年同月比を上回ることとなりました。

 

また、産業別での新規求人数でも軒並み増加が続いています。
特に目立つところでは、サービス業で17.2%増、製造業で4.3%増となっています。

 

以上を踏まえると、神戸市と同様に兵庫県全体でも有効求人倍率は高く、尚且つ新規求人数も記録的な伸びを記録していると言うことができます。

 

 

完全失業率から見た雇用の現状

 

次に、完全失業率の数字から雇用の現状を見ていきたいと思います。

 

完全失業率については神戸市に特化したデータは集計されていないので、以下に挙げる数字は兵庫県全体のデータになります。

 

その上で申し上げると、兵庫県の完全失業率は直近の平成29年の数字で2.8%となっています。
この2.8%という数字にピンとこない方も多いでしょうが、簡単に言えばこれは決して悪くない水準です。

 

全国平均の完全失業率が2.8%ですから、それよりも悪くはありませんし、近畿における数字が3.0%であることを考えれば、この地域においては良い数字を残していると言うこともできます。

 

また、前年度と比べても0.6%低下しており、さらに言えば5年前の数字から計算しても毎年連続して低下してきています。ですから総じて言えば、兵庫県の完全失業率は十分に低い状態にあると言うことができます。

 

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